サーバーの登録
まず、SQL Diagnostic Managerが接続するMySQLサーバーを登録する必要があります。ここで指定するサーバー毎に、組み込みデータベースが作成されます。SQL Diagnostic Managerはそれらのサーバーに接続し、そのサーバーから情報を取り出し保存します。
直接接続の場合、一般的なクライアントから行うのと同様に、接続情報を入力します。
システム情報(CPU、メモリ負荷など)を取得するためには、SQL Diagnostic Managerが稼働中のサーバーマシンからリモートコマンドシェル(Linux)を作成するために必要な情報も入力する必要があります。
SSHトンネリング
SQL Diagnostic Managerは暗号化された認証情報やMySQLからの監視データの送受信にSSH トンネリングを使用します。また、MySQLポート(通常は3306)がファイアウォールによってブロックされている場合やリモートホストからの接続がユーザーに許可されていない場合でも、大抵はSSHトンネリングを使用してMySQLに接続することが可能です。SQL Diagnostic Manager SSHクライアント機能がオペレーティングシステムユーザーを使用してサーバーのSSHDデーモンに接続できるように、オペレーティングシステムユーザーが必要です。
お使いのMySQLサーバーに対してSSHトンネリングを使用したい場合、SSH接続を作成するための詳細を提供する必要があります。以下の「SSH接続の使用」を参照してください。
SSHトンネリングを使用して接続するためには、
- SSHサーバーでTCPポート転送が許可されていなければなりません。openSSHサーバーの場合、“sshd_config”構成ファイル内で設定する必要があります。Linuxでは、通常、そのファイルは/etc/ssh/sshd_configにあります。
“AllowTcpForwarding”オプションを“yes”に設定します。以下のようになります。AllowTcpForwarding yes
- MySQLホストはSSHサーバーに対して‘相対的に’指定されます。例えば、SSHサーバーがM1で実行されています。その時、以下の質問を自分自身に問いかけるべきです:どのようにしてM1からターゲットのMySQLサーバーに接続すればいいですか?
MySQLサーバーが同じシステムM1で稼働している場合、“localhost”か、“127.0.0.1”か、M1が認識できるMySQLサーバーのIPアドレスのいずれかを選択できます。
SSHはクライアントマシンの指定されたポートで待ち受け、受信したデータを暗号化し、ポート22(SSHプロトコルポート)でリモートのSSHホストにそれを転送します。その後、リモートのSSHホストはデータを復号し、MySQLサーバーに転送します。SSHホストとMySQLサーバーが別々のマシン上にある必要はありませんが、SSHとMySQLが別々のサーバーでもサポートされています。
SSH接続の使用
SSH接続を作成するためには、以下の情報が求められます。
- SSH Host: SSHサーバーが稼働しているマシンのホスト。
- SSH Port: SSHサーバーが待ち受けているポート。デフォルトでは 22。
- SSH Username: SSHサーバー(注: MySQLサーバーではない)にアクセスするためのユーザー名。
- Authentication type: 使用する認証タイプを指定します。キーベースまたはパスワードベースのいずれかです。
- 認証タイプをPasswordに指定した場合 - パスワードを入力します。
- 認証タイプをKeyに指定した場合 - SQL Diagnostic ManagerではSSH接続のキーベース認証について“OpenSSH標準キー形式”のみサポートされていることに注意してください。
- Private Key: プライベートキーファイルのコンテンツを貼り付けます。一方、プライベートキーファイルへのパスは指定しないでください。
- Passphrase: プライベートキーファイルのパスフレーズを入力します(存在する場合)。プライベートキーのパスフレーズがない場合は空白のままでかまいません。
SSL接続の使用
Secure Sockets Layer(SSL)は、インターネットでのメッセージ送信のセキュリティ管理に広く使用されているプロトコルです。SQL Diagnostic Managerは、MySQLへの直接接続のためにネイティブのMySQL SSL暗号化機能を備えています。
SSL暗号化を使用するためには、以下の情報が求められます。
- CA Certificate: CAにより発行されたデジタル証明書。
- Cipher: DES、AESなどのような暗号化アルゴリズム。
クライアント認証が必要な場合は、以下の情報が求められます。
- Client Key: 暗号化に必要とされるクライアントのプライベートキー。
- Client Certificate: クライアント証明書。